日の出直後の空に浮かぶ雲が、虹色に美しく色づいています。この画像は、南米チリのセロ・パチョンで撮影されたものです。セロ・パチョンにはジェミニ南望遠鏡や、建設中のベラ・ルービン天文台があります。
画像を掲載したNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)のウェブページによれば、雲がカラフルに色づいているのは、おそらく「彩雲」と呼ばれる現象とのことです。彩雲は、太陽光が雲の粒で回折する(回り込む)ことで生じます。波長によって回り込む角度が異なるため、色が分かれて見えます。
彩雲と似た現象に「真珠母雲」があります。彩雲が対流圏で発生するのに対し、真珠母雲はその上の成層圏で発生する現象で、主に高緯度地域で見られます。
画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLabから2023年5月31日に「Images of the Week」として公開されたものです。
Image Credit: CTIO/NOIRLab/NSF/AURA/C. Corco
(参照)NOIRLab