クラゲの触手のようにガスを滴らせる銀河「JW100」

この画像はハッブル宇宙望遠鏡が撮影したもので、画像右下側に銀河「JW100」が映っています。銀河円盤からガスの流れが滴り落ちているように映っており、まるでクラゲの触手のようにも見えています。JW100はペガスス座の方向、地球から8億光年以上の距離に位置しています。

このようなガスの流れは、「動圧(ラム圧)によるガスのはぎ取り」と呼ばれるプロセスで生じます。これは銀河団内にあるガスに銀河が遭遇した際に発生します。銀河間空間にあるガスによる圧力を受けて、銀河内のガスがはぎ取られれて流れていくのです。

画像内にいくつかみられる楕円銀河は、JW100と同じ銀河団にある銀河です。画像上端付近にある大きな楕円銀河には、中心部に2つの中心核が見えています。この銀河は銀河団の中で最も明るい銀河「IC 5338」で、「cD銀河」と呼ばれるタイプの巨大な楕円銀河です。cD銀河は小さな銀河を吸収して成長すると考えられており、複数の核がみられるのは珍しいことではありません。中心から離れたところには、多くの球状星団が光の点として散りばめられています。

画像は、銀河から滴るガスの流れにおける星形成を調べるための観測により得られたものです。ハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)で撮影されたもので、2023年3月20日にハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開されました。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, M. Gullieuszik and the GASP team

(参照)ESA/Hubble