この画像は、星形成領域NGC 2264の一部である「コーン星雲」をとらえたものです。NGC 2264は、いっかくじゅう座の方向、約2500光年の距離にあります。画像はESO(ヨーロッパ南天天文台)のVLT(超大型望遠鏡)に設置された「FORS2」という装置で撮影されたもので、ESOの60周年記念画像として2022年11月10日に公開されました。
「コーン(cone)」は「円すい」という意味で、その名の通り円すいに似た柱状の構造をしています。画像中央には7光年ほどの高さの柱が映っています。このような柱状の構造は、星の誕生の場であるガスと塵からなる星雲でしばしばみられ、生まれたばかりの明るく青い大質量星からの星風や紫外線が、周辺の物質を吹き飛ばすときに形成されます。
この画像で青は水素、赤は硫黄を示しています。これらのフィルタを使用することで、最近形成された明るく青い星が金色のように見えています。
画像は、教育やアウトリーチを目的とした「ESO Cosmic Gems(ESO宇宙の宝石)」プログラムの一環として撮影されたものです。このプログラムでは主に、空の状態が科学観測に適していない時間を使って、興味深く視覚的にも魅力的な天体を撮影します。
(参考記事)「ハッブルがとらえたガスと塵の柱『コーン星雲』」「夜空のクリスマスツリー 〜 ESOのMPG/ESO 2.2m望遠鏡で撮影」
Image Credit: ESO
(参照)ESO