ESOの新装置が映し出した「猫の手星雲」と「かに星雲」 | アストロピクス

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ESOの新装置が映し出した「猫の手星雲」と「かに星雲」

これらの画像は、1枚目が「猫の手星雲(NGC 6334)」、2枚目が「かに星雲(M1)」を映したものです。ESO(ヨーロッパ南天天文台)が運用するAPEX(アタカマ・パスファインダー実験機)に搭載された「CONCERTO」という新装置のファーストライト画像です。

CONCERTOは「CarbON CII line in post-rEionisation and ReionisaTiOn epoch」の略で、宇宙初期に誕生した第一世代の星の研究を目的とした装置です。遠方の銀河団や銀河系内の星形成領域のマッピングも行います。CONCERTOは、電離した炭素原子が放出する電磁波を観測します。

猫の手星雲の画像ではCONCERTOのデータは白とピンクの領域で、その画像をESOのVISTA望遠鏡が赤外線で撮影した画像に重ね合わせてあります。一方、かに星雲の画像では、CONCERTOのデータは中央の白い部分で、ESOのVLT(超大型望遠鏡)で撮影された画像に重ね合わせてあります。猫の手星雲は星形成領域、かに星雲は超新星残骸です。

Image Credit: (猫の手星雲)ESO/J. Emerson/VISTA Acknowledgment: Cambridge Astronomical Survey Unit、(かに星雲)CONCERTO team/A. Beelen, ESO

(参照)ESO