太陽光が漏れて輝く土星のリング

この画像には、カッシーニ探査機がとらえた土星のリングが映っています。2005年6月8日に、カッシーニ探査機の広角カメラにより可視光の波長で撮影されました。

一見すると、太陽光が反射してリングが輝いているように見えます。しかし実際には、太陽光が当たっていないリング面が画像に映っています。

土星のリングは主に氷の粒やかたまりがたくさん集まってできていますが、画像の暗い部分はリング粒子が密集して太陽光が透過していないため、陰になって暗く見えています。一方で明るい部分はリング粒子の密度が低く、太陽光が透過したり粒子に散乱したりして明るく見えています。

土星のメインリングは複数の領域に分けてアルファベットがつけられています。画像右側の暗い部分はCリング、中央付近の明るく見えているのはBリングの内側の領域です。画像左上にカッシーニの間隙とAリングの最も内側部分が見えています。画像右下は土星の影が落ちて真っ暗になっています。

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

(参照)Planetary Photojournal