2022年5月15日に起きた皆既月食が、天の川とともに映っています。南米チリ北部にあるセロ・トロロ汎米天文台(CTIO)で撮影された画像です。この画像で月は、天の川の上側、画像中央付近に赤みを帯びて見えています。
月はみずから光っているわけではなく、太陽光を反射して輝いています。月食は、月が地球の影に入ることで発生します。地球の影に入ると、太陽光は地球の大気で散乱しますが、赤い光だけが大気で屈折しつつ通過して月に届くために月が赤く見えます。(参考記事:皆既月食で月が赤く見えるのはなぜ? そのとき月から地球を見ると?)
空の右下の方には大小マゼラン銀河も映っています。地上にあるのはビクター・M・ブランコ4m望遠鏡(中央)とCurtis Schmidt望遠鏡(左)です。
画像はNSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2022年5月18日にリリースされた「Images of the Week」です。なおNOIRLabによれば、2021年に発生したトンガの大噴火の影響で、南半球では月食は非常に暗く見えたとのことです。
Image Credit: CTIO/NOIRLab/NSF/AURA/D. Munizaga
(参照)NOIRLab