南米チリ、ESOパラナル天文台で撮影されたアトラス彗星(C/2024 G3) | アストロピクス

南米チリ、ESOパラナル天文台で撮影されたアトラス彗星(C/2024 G3)

この画像は、南米チリにあるESO(ヨーロッパ南天天文台)パラナル天文台で撮影されたもので、夜空にアトラス彗星(C/2024 G3)が映っています。2025年1月20日に撮影されました。

彗星の核(本体)は塵が混じった雪の塊です。太陽に近づくと、太陽の熱で氷が昇華してガスになって放出されます。その際、塵もいっしょに放出されます。太陽光の圧力や太陽風によって、小さな塵やガス(イオン)が太陽とは反対方向へ流されることで長い尾が作られます。

画像を掲載しているESOのウェブページに説明はありませんが、地上に映っているのはVLT(超大型望遠鏡)の可動式補助望遠鏡(AT)と思われます。VLTは、口径8.2mの四つの望遠鏡(UT)と、口径1.8mの四つのATで構成されています。ATはUTとともに、超大型望遠鏡干渉計(VLTI)として機能します。

アトラス彗星(C/2024 G3)は1月13日に近日点(太陽に最も近づく点)を通過しました。最接近時の太陽からの距離はわずか1300万kmでした。

画像は2025年2月3日に、ESOの「今週の画像(Picture of the Week)」として公開されました。

(参考)
「アトラス彗星(C/2024 G3)」記事一覧

Image Credit: J. Beltrán/ESO

(参照)ESO