ハッブル望遠鏡がとらえた、2つの渦巻銀河が寄り添うIC 4271 | アストロピクス

ハッブル望遠鏡がとらえた、2つの渦巻銀河が寄り添うIC 4271

この画像は、IC 4271(Arp 40)と呼ばれる一対の渦巻銀河をハッブル宇宙望遠鏡がとらえたものです。小さい銀河と大きな銀河が重なるように見えています。大きな方の銀河は「セイファート銀河」と呼ばれるタイプの活動銀河です。

銀河の中には、中心の狭い領域が非常に明るく輝くものがあります。銀河中心にある超大質量ブラックホールに物質が落ち込む際、ブラックホールのまわりに「降着円盤」と呼ばれる円盤ができ、その降着円盤から強い電磁波が放射されるのです。そのような銀河を「活動銀河」といいます。セイファート銀河は中心核のスペクトルの特徴から1型と2型に分けられていますが、IC 4271の大きい方の銀河は2型のセイファート銀河です。

セイファート銀河は、アメリカの天文学者カール・セイファートにより1943年に発見されました。現在では全ての銀河の約10%がセイファート銀河である可能性があると考えられています。

画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)のウェブページで2022年5月20日に紹介されました。

Image Credit: NASA, ESA, and B. Holwerda (University of Louisville Research Foundation, Inc.); Image processing: G. Kober (NASA Goddard/Catholic University of America)

(参照)NASA