画像に映っているのは、棒渦巻銀河NGC 1672です。かじき座の方向、約5000万光年の距離にあります。南米チリにあるセロ・トロロ汎米天文台(CTIO)のビクター・M・ブランコ4m望遠鏡に搭載された「ダークエネルギーカメラ(DECam)」で撮影されました。
NGC 1672では、中心核が高温ガスのリングに取り囲まれています。そのガスのリングにはX線点源(新たに形成された明るい星)がたくさん存在しています。一方でNGC 1672の中心核自体は、X線から赤外線までさまざまな波長で明るく輝いています。この中心核は「セイファート2型」と呼ばれるタイプの活動銀河核(AGN)で、超巨大ブラックホールだとみられています。壊れやすい若い星と破壊的なAGNは相入れないようにみえますが、NGC 1672では両者が近くに存在していることが謎を呼んでいます。
この画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2022年2月2日にリリースされた「Images of the Week」です。
Credit: Dark Energy Survey/DOE/FNAL/DECam/CTIO/NOIRLab/NSF/AURA
Image processing: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage/NSF’s NOIRLab), J. Miller (Gemini Observatory/NSF’s NOIRLab), M. Zamani & D. de Martin (NSF’s NOIRLab)
(参照)NOIRLab