ハッブルとチャンドラが捉えた「みずがめ座R星」 | アストロピクス

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ハッブルとチャンドラが捉えた「みずがめ座R星」

チャンドラX線望遠鏡のX線データと、他の望遠鏡のデータを組み合わせて作成された画像が5点、2022年2月2日に公開されました。この画像はそのうちの1枚で、映っているのは「みずがめ座R星」です。

みずがめ座R星は、比較的低温で安定的に燃焼している白色矮星と、変光星である赤色巨星とで構成される連星系(「共生星」と呼ばれるタイプの連星系)です。赤色巨星のガスが白色矮星に引っ張られており、十分な量が蓄積すると大爆発(新星爆発)を引き起こします。

画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の画像を赤と青、チャンドラX線望遠鏡の画像を緑に割り当てて合成したものです。ハッブルの画像には、かつて起きた爆発の痕跡が映し出されています。一方、チャンドラのデータは、白色矮星からのジェットが周囲の物質に衝突し、超音速機によるソニックブームのような衝撃波を作り出しているようすを示しています。

Image Credit: X-ray: NASA/CXC/SAO; Optical: NASA/STScI

(参照)Chandra X-ray Observatory