ハワイ島、マウナケアから見たマウナロアの溶岩流と光柱 | アストロピクス

ハワイ島、マウナケアから見たマウナロアの溶岩流と光柱

ハワイ島の火山、マウナロア山が2022年11月27日夜(現地時間)、1984年以来38年ぶりに噴火しました。この画像は、同じくハワイ島にあるマウナケア山の山頂付近から撮影されたもので、画面右に溶岩流が見えています。

マウナケア山頂付近には、日本の「すばる望遠鏡」をはじめ世界各国の望遠鏡群があります。この画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)が運用するジェミニ北望遠鏡のクラウドカメラ(雲カメラ)で、現地時間11月29日未明の午前2時15分に撮影されたものです。クラウドカメラは、空の状況をモニタリングするために使われます。

この画像には、溶岩による「光柱(ライトピラー)」という大気現象も映っています。光柱は、太陽光に関連して発生することがある現象ですが、まれに火山に関連して発生することもあります。光源となる火山の噴火に加えて、高高度の雲と氷点下の温度がそろうことが必要な、非常に珍しい大気現象です。噴火による光が、大気中に浮かぶ氷の結晶に反射して明るく見えます。

画像はNOIRLabから2022年11月30日に「Images of the Week」として公開されました。

Image Credit: International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA

(参照)NOIRLab