この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた棒渦巻銀河NGC 337です。NGC 337は、くじら座の方向、約6000万光年の距離にあります。銀河の中央のバルジでは、古い星々が赤みを帯びた色で輝いています。一方、その周辺の渦状腕では若い星々が青く輝いているのが映っています。
NGC 337ではかつて超新星SN 2014cxが観測されました。この超新星は「IIP型」と呼ばれるタイプに分類される超新星でした。II型超新星は、太陽の8倍以上の質量の星が最期に起こす大爆発です。そのII型のうち、明るさが極大になった後、100日ほど光度があまり変化しない期間(プラトー[plateau])があるのがIIP型の特徴です。SN 2014cxの爆発前の星は、太陽の10倍の質量があったとみられています。
画像はハッブル望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)で撮影されたもので、ハッブル望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として2024年12月23日に公開されました。
(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, C. Kilpatrick
(参照)ESA/Hubble