大質量星の誕生とともに現れた「2羽のクジャク」をアルマ望遠鏡がとらえた

この画像は、アルマ望遠鏡が大マゼラン銀河にある分子雲をとらえたものです。観測されたのは、大マゼラン銀河のタランチュラ星雲に近いN159という領域にある、「N159E-パピヨン星雲領域(左)」と「N159W-South領域(右)」という2つの分子雲です。アルマ望遠鏡のデータは赤色と緑色で示されています。それぞれ、速度の異なる一酸化炭素の同位体分子13COからの電波を表しています。

N159E-パピヨン星雲領域では、太陽の20~40倍ほどの質量の大質量星を“扇の要”として、フィラメント構造をした分子雲が扇のように映し出されています。一方、N159W-South領域では、太陽の30倍ほどの質量の若い大質量星を“扇の要”として、扇のようなフィラメント状の分子雲が映し出されています。これらの分子雲は、まるでクジャクの羽のように見えることから、研究チームでは「2羽のクジャク」と命名しました。

このような構造は、分子雲どうしが衝突した際のコンピュータ・シミュレーションの結果ともよく一致していました。また2羽の“クジャク”が全く同じ方向を向いていることから、2億年前に大マゼラン銀河と小マゼラン銀河が接近した際に起きたガス雲どうしの衝突によって、これらの構造ができたのではないかと研究チームでは考えています。

大質量星が誕生するメカニズムついては、あまりよく分かっていません。今回の研究成果は、そのようなメカニズムの一端を解き明かすことにつながるものです。

Image Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)/Fukui et al./Tokuda et al./NASA-ESA Hubble Space Telescope

https://alma-telescope.jp/news/press/magellan-201911


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