史上最高解像度! ソーラー・オービターがとらえた太陽コロナの全体像

この画像に映っているのは、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の太陽探査衛星ソーラー・オービターが約7500万kmの距離からとらえた太陽です。2022年3月7日に、極端紫外線撮像装置(EUI)の高解像度望遠鏡で撮影した25枚の画像をモザイク合成したものです。画像は波長17ナノメートルの極端紫外線で撮影されたもので、約100万度の温度の「コロナ」と呼ばれる太陽の上層大気が映し出されています。右上には大きさの比較のため、地球の画像が縮尺を合わせて置かれています。

冒頭の画像は解像度を落として掲載していますが、オリジナル画像は9148×9112ピクセル、8300万画素もある高解像度画像です。ESAによれば太陽全体のコロナを1枚のフレームに収めたものとしては、これまでで最も高解像度なものとのことです。

これらの画像は、オリジナルの解像度のまま切り抜いたものです。

画像が撮影された際の太陽からの距離(約7500万km)は、太陽〜地球間のおよそ半分の距離でした。ソーラー・オービターは3月26日に太陽へ最接近します。そのときには太陽〜地球間の0.3倍ほどの距離まで近づきます。現在ソーラー・オービターは水星の公転軌道(太陽からの平均距離は約5800万km)の内側にありつつ、太陽の高解像度画像を撮影しているとのことです。

Image Credit: ESA & NASA/Solar Orbiter/EUI team; Data processing: E. Kraaikamp (ROB)

(参照)ESA