内部に円盤構造を持つ楕円銀河「ソンブレロ銀河」 | アストロピクス

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内部に円盤構造を持つ楕円銀河「ソンブレロ銀河」

最も有名な銀河の一つ、M104をとらえた画像です。M104はメキシコの帽子に似た形から「ソンブレロ銀河」とも呼ばれます。おとめ座の方向、約3000万光年の距離にあります。

ソンブレロ銀河はかつて渦巻銀河に分類されていました。しかし近年の観測から、楕円銀河の中に円盤がある複雑な構造をしていることが分かりました。円盤は地球に対してほぼ真横を向いており、暗い塵の帯が銀河を横切るように見えています。

この銀河は質量が太陽の約8000億倍もある巨大な銀河で、銀河のハローには天の川銀河よりはるかに多くの球状星団が存在しています。また中心部には太陽の約10億倍の質量の超巨大ブラックホールが存在していると見られています。これは天の川銀河の中心にある超巨大ブラックホールの250倍もの質量です。ただブラックホールの活動はあまり活発ではありません。

画像はESO(ヨーロッパ南天天文台)ラ・シヤ天文台の1.5mデンマーク望遠鏡で撮影されました。

Image Credit: ESO/IDA/Danish 1.5 m/R. Gendler and J.-E. Ovaldsen

(参照)ESO