太陽の大気中をヘビのように移動するプラズマをソーラー・オービターがとらえた | アストロピクス

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太陽の大気中をヘビのように移動するプラズマをソーラー・オービターがとらえた

この動画は2022年9月5日にESA/NASAの太陽探査機ソーラー・オービターが撮影した画像をタイムラプス映像にしたものです。映像の途中、太陽面の中央下の辺りから左上に向かって、プラズマが太陽の大気中をヘビのように曲がりくねりながら移動していく様子が映っています。

電気を帯びたガスであるプラズマは磁場の影響を受けます。「ヘビ」の中のプラズマは、太陽磁場の中で特に長いフィラメントに沿って移動しました。「ヘビ」の移動速度は秒速170km、約3時間かけて太陽の表面を横断していきました。

映像では「ヘビ」が移動した後、「ヘビ」の出現した付近で爆発現象が起きているのが映っています。ESAによれば、のちに爆発し何十億トンものプラズマを宇宙空間へ放出した太陽の活動領域から「ヘビ」が始まったことは非常に興味深いとのことです。「ヘビ」は爆発現象の前兆だった可能性があります。

Credit: ESA & NASA/Solar Orbiter/EUI Team; acknowledgement: Frédéric Auchère, IAS

参考記事:微笑む太陽!? 太陽観測衛星が撮影

(参照)ESA