ウェッブがとらえた銀河団SMACS J0723とチャンドラがとらえた大量の高温ガス | アストロピクス

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ウェッブがとらえた銀河団SMACS J0723とチャンドラがとらえた大量の高温ガス

この画像に映っているのは、約42億光年の距離にある銀河団SMACS J0723です。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した画像に、チャンドラX線望遠鏡の画像を重ね合わせてあります。ウェッブ望遠鏡の画像は赤外線で撮影されたもので、2022年夏に公開されたウェッブ望遠鏡の初のフルカラー画像のうちの1点です。

ウェッブ望遠鏡の画像には、銀河団に属する数多くの銀河が映っています。ただ銀河団に存在するのは銀河だけではありません。銀河団には、X線のみで見ることができる高温ガスで満ちています。

チャンドラのデータ(青)は、数千万度の高温ガスの存在を示しています。そのガスは太陽の約100兆倍、銀河団全体の数倍もの質量があります。銀河団内にはさらに、電磁波では観測できない正体不明のダークマター(暗黒物質)も大量に存在しています。

こちらはチャンドラがとらえたX線の画像です。

Image Credit: X-ray: NASA/CXC/Durham Univ./G. Mahler; IR: NASA/ESA/CSA/STScI

(参考記事)ウェッブ望遠鏡がとらえた銀河団と重力レンズ ハッブル画像との比較も

(参照)Chandra X-ray Observatory