この画像は、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の彗星探査機ロゼッタに搭載された着陸機フィラエのカメラで撮影された「自撮り」画像です。ロゼッタ探査機の側面と長さ14mの太陽電池アレイが映っています。
画像上部にはチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星が映り込んでおり、ガスが噴出しているのも映っています。撮影時、ロゼッタ探査機は彗星から16kmの距離に位置していました。
この画像は、露出時間の異なる2枚の画像を組み合わせたものです。露出の長い画像と短い画像を組み合わせることで、太陽電池アレイの明るい部分から、暗い彗星やロゼッタ探査機を覆う暗い断熱材までが鮮明に見えるようになっています。
ロゼッタ探査機は2014年8月にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の周回軌道に入りました。フィラエはその年の11月にロゼッタ探査機から分離し、彗星の核への着陸に成功します。画像は10月7日に撮影されたもので、ロゼッタ探査機から分離する前にフィラエから撮影された最後の画像です。
Image Credit: ESA/Rosetta/Philae/CIVA
(参照)ESA