赤外線で見た「モンキー星雲」 | アストロピクス

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赤外線で見た「モンキー星雲」

スピッツァー宇宙望遠鏡が赤外線でとらえたNGC 2174。この画像には塵に覆われたたくさんの赤ちゃん星が映し出されています。

NGC 2174はオリオン座の方向、約6400光年の距離にあります。可視光では猿の顔のようにも見えることから、NGC 2174は「モンキー星雲」とも呼ばれます。ただ赤外線で見ると猿の顔には全く見えません。

2014年に公開されたハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ24周年記念画像に映っていた塵の柱状の構造が、画像中央右側に見えています。そこでは最近誕生した高温の若い星からの放射や恒星風によって塵が削り取られています。

この画像は、3.5μmの波長を青、8.0μmを緑、24μmを赤に割り当てて色合成したものです。緑は、星の光に照らされた塵の雲の中の有機分子を示しています。また赤は、塵の高温領域からの熱放射によるものです。なおスピッツァーで観測されていない画像の端の領域には、赤外線天文衛星WISEのデータが使われています。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech

(参照)Spitzer Space Telescope