ハッブル望遠鏡がとらえた惑星状星雲NGC 6826 | アストロピクス

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ハッブル望遠鏡がとらえた惑星状星雲NGC 6826

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡が惑星状星雲NGC 6826をとらえたものです。NGC 6826は、はくちょう座の方向、2200光年の距離にあります。

太陽程度の質量の星は年老いると膨らんで赤色巨星になります。赤色巨星の外層のガスはやがて宇宙空間に放出され広がっていきます。中心に残された白色矮星からの紫外線によって、広がったガスが電離して輝いている天体が惑星状星雲です。

NGC 6826をとらえたこの画像では、白色矮星が中央に見えており、周囲に広がるガスと塵が緑色に映っています。白色矮星からの星風が高温の「泡」を形成し、もともとあったガスを押し出して明るい縁を作り出しています。また星雲の両端には、「FLIERS(fast low-ionization emission regions:高速低電離輝線領域)」と呼ばれるガスのバーストが赤く見えています。その領域では、荷電粒子が超音速で宇宙空間へ飛び出しています。

画像はハッブル宇宙望遠鏡のWFPC2(広視野惑星カメラ2)を使って1996年1月に撮影されました。

Image Credit: Bruce Balick (University of Washington), Jason Alexander (University of Washington), Arsen Hajian (U.S. Naval Observatory), Yervant Terzian (Cornell University), Mario Perinotto (University of Florence, Italy), Patrizio Patriarchi (Arcetri Observatory, Italy) and NASA

(参照)HubblesiteNASA