つる座の棒渦巻銀河NGC 7496 ハッブル望遠鏡が撮影 | アストロピクス

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つる座の棒渦巻銀河NGC 7496 ハッブル望遠鏡が撮影

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた棒渦巻銀河NGC 7496。NGC 7496は、つる座の方向、2400万光年以上の距離にあります。2022年5月30日に、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」としてリリースされた画像です。

画像が掲載されているハッブル宇宙望遠鏡のサイトによれば、つる座は「Southern Birds(南天の鳥たち)」として知られている4つの星座の1つとのこと。あとの3つは、くじゃく座、ほうおう座、きょしちょう座です。これら4つの星座は南天の空で近くに位置しています。北天も含めると鳥に由来する星座は他に、わし座、はくちょう座、からす座、はと座などがあります。

NGC 7496をとらえたこの画像は、若い星と、その星が生まれてきた低温・高密度のガス雲との関係を明らかにするための観測プロジェクトの一環で撮影されました。「PHANGS(Physics at High Angular resolution in Nearby GalaxieS:近傍銀河の高解像度観測による物理学研究)」というこのプロジェクトでは、ハッブル宇宙望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)やACS(掃天観測用高性能カメラ)に加え、南米チリにある電波望遠鏡のアルマ望遠鏡などによる観測も行われました。

PHANGSは、銀河のさまざまな環境で新しい星の形成が進むきっかけは何か、また星形成を促進したり阻害したりするものは何なのかといったことに光を当てるプロジェクトです。ハッブルやアルマによって収集されたデータは、星形成に関する研究を前進させるのはもちろん、まもなく本格的な観測が開始されるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による将来的な天文学への道を開くことにもつながります。

Credit:
ESA/Hubble & NASA, J. Lee and the PHANGS-HST Team
Acknowledgement: J. Schmidt

(参照)ESA/Hubble