火星探査車オポチュニティからの最後の画像

NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車オポチュニティの運用終了が発表されたのは2019年2月のことでした。ただその半年以上前の2018年6月10日以降、オポチュニティとは連絡が取れない状態が続いていました。6月に火星で大規模な砂嵐が発生して空をおおって太陽光が届かなくなり、太陽電池による電力が低下してしまい6月10日を最後に通信ができなくなったのです。

冒頭で紹介した画像は、オポチュニティが2018年6月10日に撮影し、最後に送信してきたものです。データは火星上空を周回するNASAのマーズ・リコネッサンス・オービターを経由して送られてきました。

画像はオポチュニティのパノラマカメラ(Pancam)で太陽方向を撮影したものです。しかし砂嵐が太陽を覆い隠しているため画像は暗くなり、白いノイズだけが目立っています。Pancamの画像には常にノイズが入るのですが、画像が暗いとノイズが目立つのです。画像全体のデータを送り終える前に送信が停止したため、途中で途切れています。

最後の撮影画像は別にある

冒頭の画像はオポチュニティが最後に送信した画像ですが、実は最後に撮影した画像は別にあります。

これらがオポチュニティによって最後に撮影された画像です。冒頭の画像の約3分後に撮影されました。中央に太陽がかすかに映っています。サムネイル画像を送信した後でフルフレーム画像を送信することになっていましたが、その前にオポチュニティとの連絡が途絶えてしまいました。

オポチュニティは2003年7月8日に打ち上げられ、翌2004年1月に火星のメリディアニ平原へ着陸しました。2018年6月10日に通信途絶するまでの走行距離は45km以上に及びました。

ちなみにオポチュニティが最後にいた場所は「パーサヴィアランス谷」と名付けられていました。いま火星で稼働中の探査車と同じ名前の場所でした。

NASA/JPL-Caltech/Cornell/ASU

(参照)Planetary Photojournal(1)(2)