この画像に映っているのは渦巻銀河NGC 7331です。ハワイ島、マウナケア山頂付近にあるジェミニ北望遠鏡で撮影されました。NGC 7331は、ペガスス座の方向、約4000万光年の距離にあります。NGC 7331銀河群の中で最も明るい銀河です。渦状腕の星々と、渦状腕に沿うように分布する暗い塵の帯がよく見えています。
NGC 7331は、サイズや構造が似ていることから天の川銀河の双子のような銀河だといわれることがあります。ただNGC 7331には、天の川銀河とは異なる特徴がいくつかあります。
たとえば、天の川銀河の「バルジ」と呼ばれる中央の膨らんだ部分には棒状の構造があると考えられていますが、NGC 7331には棒状構造がありません。また他の多くの銀河とは異なり、NGC 7331のバルジは銀河円盤とは反対方向に回転しています。この点も天の川銀河とは異なります。
画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2024年12月18日に「Images of the Week」として公開されたものです。
(参考)
赤外線で捉えた天の川銀河の「双子」の渦巻銀河NGC 7331(スピッツァー宇宙望遠鏡の画像を掲載)
「渦巻銀河」記事一覧
Image Credit: International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA; Image Processing: J. Miller (International Gemini Observatory/NSF NOIRLab), M. Rodriguez (International Gemini Observatory/NSF NOIRLab) & M. Zamani (NSF NOIRLab)
(参照)NOIRLab