この画像には、大マゼラン銀河の中にある「N159」という星形成領域の一部が映っています。ハッブル宇宙望遠鏡が撮影しました。大マゼラン銀河は、私たちが住む天の川銀河（銀河系）の伴銀河で、かじき座の方向、地球から約16万光年の距離にあります。
N159は、大マゼラン銀河の中で最大級の星形成領域の一つです。N159全体の広がりは約150光年にも及びます。150光年という距離は、太陽と地球の間の距離の約1000万倍に相当します。
画像では、全体に広がる鮮やかな赤い星雲がとくに目を引きます。これは、若い星々が放つ強烈な紫外線によって、周囲の水素ガスが電離して赤く輝いているものです。
ガス雲の星の中には、赤みがかったガスに包み込まれているようなものもあれば、その周囲が泡のような構造になっているものもあります。それらの「泡」は、恒星から吹き出す激しい恒星風などにより周囲のガスが吹き飛ばされて空洞になったものです。
画像はハッブル望遠鏡のACS（掃天観測用高性能カメラ）とWFC3（広視野カメラ3）で撮影されたもので、「今週の1枚（Picture of the Week）」として2025年11月24日に公開されました。
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Indebetouw
（参照）ESA/Hubble
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