あるはずがないほど大量のガスが、惑星系形成の最終段階のデブリ円盤で見つかった

アルマ望遠鏡でとらえられた、くじら座49番星のまわりの塵とガスの分布。塵(赤)、一酸化炭素分子(緑)、炭素原子(青)の分布を重ね合わせた画像です。くじら座49番星は地球から186光年の距離にある、4000万歳ほどの若い星です。

生まれたばかりの星(原始星)のまわりには、ガスと塵からなる円盤(原始惑星系円盤)があり、その円盤の中で惑星が形成されます。できたばかりの惑星系では、惑星などができる際に残った塵や、天体どうしの衝突でまき散らされた塵が、中心の恒星のまわりで円盤状に漂っています。そのような円盤は「デブリ円盤」と呼ばれます。

従来、デブリ円盤にはガス成分は存在しないと考えられていましたが、近年になってガス成分が発見されるようになりました。くじら座49番星も、惑星形成が完了してガス成分が存在しない段階にあると見られていましたが、2017年の観測から炭素原子ガスが検出されていました。

くじら座49番星のデブリ円盤とガス成分を詳しく調べるためにアルマ望遠鏡で観測したところ、炭素原子ガスが大量に存在することが明らかになりました。そのガスの量は、より若い星のまわりにある原始惑星系円盤で、惑星形成がさかんに進んでいる段階での量に匹敵するほどでした。

それほど大量のガスの起源は、これまでの理論では全く説明がつかず、惑星が形成される過程全体の理論研究にも大きな一石を投じる成果だといいます。

Image Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO), Higuchi et al.

https://www.nao.ac.jp/news/science/2019/20191223-alma.html


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