ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた赤色巨星「しし座CW星」 35 Years of Hubble Images(Year 32) | アストロピクス

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた赤色巨星「しし座CW星」 35 Years of Hubble Images(Year 32)

この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた赤色巨星「しし座CW星」です。しし座CW星は地球から400光年の距離にあります。

ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日に打ち上げられました。NASA(アメリカ航空宇宙局)はハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ35周年(2025年4月24日)に向けて、これまでハッブル望遠鏡が撮影してきた画像から、「35 Years of Hubble Images」と題して各年1枚ずつ選んで紹介しています。しし座CW星をとらえたこの画像は32年目の画像として紹介されています。

しし座CW星では、炭素の塵の雲が星の周囲を取り巻いています。これは星の外層が宇宙空間に放出されて形成されたものです。このような炭素の塵は、いずれ恒星や惑星の形成に必要な材料になります。

画像を見ると、天体の中央から明るい光が放射状に伸びています。この光は、15年という天文学的には非常に短い期間のうちに変化したことがわかっています。塵の雲の隙間から漏れた光が遠方の塵を照らしているのではないかと見られていますが、はっきりしたことはわかっていません。

しし座CW星については、次の記事もご覧ください。(参考記事)赤い蜘蛛の巣!? ハッブルがとらえた「しし座CW星」〜ハロウィン2021

(参考)「35 Years of Hubble Images」記事一覧

Image Credit: ESA/Hubble, NASA, Toshiya Ueta (University of Denver), Hyosun Kim (KASI)

(参照)NASA(1)(2)