2つの恒星の表面が触れ合うほど接近している連星は「接触連星」と呼ばれます。小マゼラン銀河で、これまで発見された中で最も大質量の接触連星が発見されました。
連星の一方は太陽の32倍の質量、もう一方は太陽の55倍の質量があります。その連星は3日間で互いのまわりを周回しています。また接触しながら互いに物質を交換しており、現在は大きい方の星がもう一方の星の外層を剥ぎ取っているとのこと。
研究チームは、ハッブル宇宙望遠鏡などの観測データから連星のスペクトルを分析。観測結果を連星の進化モデルと比較したところ、外層を剥ぎ取られている小さい方の星がまずブラックホールとなり、その後、生き残った大きな星のガスを剥ぎ取ることがわかりました。大きい方の星も、遠からずブラックホールになります。
互いを周回する2つのブラックホールは、重力波を放出しながら少しずつ接近していき、180億年後に衝突・合体するとのことです。
(参照)UCL News