キュリオシティがとらえた火星の「ベラ・ルービン・リッジ」のパノラマ | アストロピクス

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キュリオシティがとらえた火星の「ベラ・ルービン・リッジ」のパノラマ

この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車キュリオシティが2017年8月13日(1785火星日)に撮影したものです。「ベラ・ルービン・リッジ(Vera Rubin Ridge)」と呼ばれる地形が下側からとらえられています。キュリオシティのマストカメラ(Mastcam)で撮影した70枚の画像を組み合わせたパノラマ画像です。

ベラ・ルービン・リッジは、キュリオシティが登っていたアイオリス山(シャープ山)の裾野にあり、周回機からの観測によって酸化鉄鉱物のヘマタイト(赤鉄鉱)が検出されていました。

こちらは冒頭の画像の一部を切り抜いたものです。ベラ・ルービン・リッジの下部が、10〜20cmほどの厚さの岩石が水平に層をなしていることがわかります。これは水あるいは風の作用により、堆積物が少しずつ堆積していったことを示しています。

あちらこちらに縦方向に走る岩石の割れ目が白っぽい鉱物で満たされている部分(鉱脈)も見られます。その鉱物はおそらく硫酸カルシウムと見られ、岩石ができた後にその中に流体が流れたことを示しています。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS

(参照)Planetary Photojournal