4月14日に打ち上げられた木星氷探査計画JUICEが、宇宙でとらえた最初の画像を送ってきました。そこには地球や「自撮り」された探査機の一部が映っています。画像は観測用のカメラではなく、機体などを監視するためのモニタリングカメラでとらえたものです。
JUICEには2つのモニタリングカメラが機体の前面と上部に設置されており、打ち上げ後に宇宙で行われる機器の展開作業などを記録しています。探査機の前面にあるモニタリングカメラ1(JMC1)では、一方の太陽電池アレイや展開後のアンテナなどを見ることができます。探査機の上部にあるモニタリングカメラ2(JMC2)では、レーダーサウンダ(RIME)のアンテナの展開を監視することが可能です。RIMEは、木星の氷衛星の地下構造を探査するための観測機器です。
モニタリングカメラで撮影された4枚の画像
こちらは21時14分(日本時間、以下同じ)に打ち上げられたJUICEが、21時22分にJMC1で撮影した地球の画像です。
この画像にはアフリカ大陸東部とインド洋が映っており、右側にはアデン湾が見えています。21時42分にJMC1で撮影した画像です。
こちらはJMC1で撮影された2枚の画像をつなげたもので、太陽電池アレイが映っています。1枚目はパネルを展開中の22時28分に撮影、2枚目は展開が完了した22時33分に撮影されたものです。
この画像はJMC2で撮影されたもので、まだ折り畳まれた状態のRIMEが映っています。RIMEは今後数日間かけて段階的に展開されます。
Image Credit: ESA/Juice/JMC, CC BY-SA 3.0 IGO
(参考)木星氷衛星探査計画「JUICE」 打ち上げ後の予定は? 何を探査する?
(参照)ESA