星々がきらめく散開星団NGC 2660 ハッブル望遠鏡が撮影

この画像は、ほ座の散開星団NGC 2660をハッブル宇宙望遠鏡がとらえたものです。散開星団は数十〜数百個の星が重力によってゆるやかに結びついた星団です。

散開星団の星々はガスと塵からなる同じ領域から形成されるため、年齢や化学組成など多くの点で似た特徴を持っています。それらの星々は数百万年後には、みずからが生まれた銀河の中へ散り散りになっていきます。

星の周囲に十字形にみられる光の筋は「回折スパイク」と呼ばれるものです。星の実際の光ではなく、望遠鏡の構造に由来して生じた光です。回折スパイクがひときわ長く伸びている赤い星はNGC 2660に属する星ではなく、星団より手前側にある星です。

ハッブル望遠鏡によるNGC 2660の観測は、散開星団内での白色矮星の年齢を研究するプログラムの一環として行われました。

画像は2022年11月29日にNASA(アメリカ航空宇宙局)のウェブページで紹介されました。

Image Credit: NASA, ESA, and T. von Hippel (Embry-Riddle Aeronautical University); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

(参照)NASA