かみのけ座のグランドデザイン渦巻銀河M99 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影 | アストロピクス

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かみのけ座のグランドデザイン渦巻銀河M99 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影

この画像は2022年5月2日にハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」としてリリースされたもので、渦巻銀河M99(NGC 4254)が映っています。M99は、かみのけ座の方向、約4200万光年の距離にあります。

渦状腕がはっきりしている渦巻銀河は「グランドデザイン渦巻銀河」と呼ばれますが、M99はそのようなグランドデザイン銀河の一つです。M99の全体像を見ると、形が非対称で渦状腕の1本が目立っています。

M99は、全く異なる現象を観測するため別々の機会に2度、ハッブル宇宙望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)を使って観測が行われました。理論的に予想される新星(ノバ)と超新星(スーパーノバ)の間の明るさをもつ現象がM99で観測され、その現象をハッブル宇宙望遠鏡で追跡観測し、消えゆく天体の正確な位置を特定した観測がその1つです。

もう1つの観測は、「PHANGS(Physics at High Angular resolution in Nearby GalaxieS:近傍銀河の高解像度観測による物理学研究)」というプロジェクトの一環で行われました。これは若い星と、その星が形成されたガス雲との関連を明らかにすることを目的としたプロジェクトです。PHANGSでは、南米チリにある電波望遠鏡のアルマ望遠鏡による観測も行われています。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, M. Kasliwal, J. Lee and the PHANGS-HST Team

(参照)ESA/Hubble