ハッブル望遠鏡がとらえた星形成領域をちりばめた渦巻銀河M74 | アストロピクス

ハッブル望遠鏡がとらえた星形成領域をちりばめた渦巻銀河M74

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた渦巻銀河M74。M74は、うお座の方向、約3200万光年の距離にあります。渦状腕には、赤く輝く星形成領域があちらこちらに見えています。また暗い塵の帯が渦状腕に巻きつくように広がっているのも映っています。

美しく輝く赤い領域は水素ガスの巨大な星雲で、若い高温の星からの紫外線によって水素ガスが電離して輝いています。「HII領域」とも呼ばれるこのような星雲は、最近起きた星形成の領域を示しています。

この画像のデータは、M74のような銀河系近傍にある渦巻銀河の進化を調査する一連の観測から得られたものです。それらの渦巻銀河での星形成の歴史について理解することが観測の目的です。渦巻銀河のさまざまな領域の年代や、塵の分布などが調査されました。

画像はハッブル宇宙望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)で撮影されたものです。2022年8月29日にハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」としてリリースされました。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Chandar

(参照)ESA/Hubble