かつての超新星爆発の名残を探る ハッブル望遠鏡がとらえた渦巻銀河NGC 298 | アストロピクス

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かつての超新星爆発の名残を探る ハッブル望遠鏡がとらえた渦巻銀河NGC 298

この画像はハッブル宇宙望遠鏡が撮影したもので、画像の右上側に渦巻銀河NGC 298が映っています。NGC 298は、くじら座の方向、約8900万光年の距離にあります。NGC 298の他には、より遠方の銀河や、前景の天の川銀河にある恒星などが映っています。

NGC 298では、1986年にII型超新星が観測されたことがあります。II型超新星は、太陽の8倍以上の質量の星が最後に起こす爆発です。星の中心核が重力崩壊する際に大爆発を起こします。

ハッブル宇宙望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)を使い、II型超新星の起源に関する調査の一環として、NGC 298の観測が行われました。超新星爆発の周囲の領域を観測することで、爆発により残された物質から元の星の手がかりを得ることができ、また超新星爆発を生き残った伴星の存在を明らかにできる可能性があります。

画像は、2023年5月29日にハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開されたものです。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, C. Kilpatrick

(参照)ESA/Hubble