小マゼラン銀河の散開星団「NGC 376」 ハッブル望遠鏡が撮影

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた、小マゼラン銀河にある散開星団「NGC 376」。矮小銀河である小マゼラン銀河は天の川銀河の伴銀河(衛星銀河)で、きょしちょう座の方向、地球から約20万光年の距離にあります。

NGC 376の総質量は、太陽の3400倍ほどしかありません。散開星団ではそれぞれの星の重力的な結びつきが弱く、星がまばらに存在しています。中心部ほど星が密集している球状星団とは対照的な星団です。球状星団の中心部では個々の星を識別するのは困難ですが、画像に映るNGC 376の場合、それぞれの星をはっきりと区別することができます。NGC 376の年齢は2800万歳ほどとみられています。

画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)とACS(掃天観測用高性能カメラ)を用いて撮影されたデータから作られたもので、2022年12月5日にハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開されました。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Nota, G. De Marchi

(参照)ESA/Hubble