ハッブル望遠鏡がとらえた大マゼラン銀河の散開星団「NGC 1858」 | アストロピクス

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ハッブル望遠鏡がとらえた大マゼラン銀河の散開星団「NGC 1858」

非常に多くの星々の中に、明るく輝く星々がいくつか見られます。これらの星々は大マゼラン銀河にある散開星団NGC 1858です。形成されてから約1000万年が経過していると推定されています。かじき座の方向、約16万光年の距離にある大マゼラン銀河は天の川銀河の伴銀河で、多くの星形成領域が存在しています。

散開星団は重力的な結びつきが弱く、星団が不規則な形になり星々が広がっています。NGC 1858は輝線星雲でもあります。輝線星雲は、近くにある星からの紫外線によって電離したガスの雲です。この画像では、中央や右下付近で青いガス雲が淡く輝いています。

この若い星団には、さまざまな進化段階の星が含まれおり、原始星も検出されています。これは星団内の星形成がまだ活発であるか、ごく最近ストップしたことを示しています。輝線星雲の存在もまた、最近まで星形成が起きていたことを示唆しています。星雲のガスを電離するのに必要な紫外線が、寿命が短い星から来ているからです。

画像は2022年12月2日にNASA(アメリカ航空宇宙局)のウェブページで紹介されました。

Image Credit: NASA, ESA and G. Gilmore (University of Cambridge); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

(参照)NASA