
これらの画像に映っているのは、いずれも遠方にある銀河団です。左は地球から41億光年、右が62億光年の距離にあります。すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム、HSC)」でとらえられました。
宇宙が膨張しているため、遠方の天体からの光は波長が長く伸びて地球に届きます。これは「赤方偏移」と呼ばれる現象で、距離が遠いほどその影響は大きくなります。2枚の画像を比べてみると、より遠方にある右の銀河団の方が赤みが強いことがわかります。
すばる望遠鏡は、ハワイ島のマウナケア山頂付近に設置されている、口径8.2mの巨大望遠鏡です。すばる望遠鏡は、1999年1月のファーストライト以来、2024年で25周年を迎えました。25周年を記念して、国立天文台は2024年4月から毎月2枚ずつ、すばる望遠鏡が撮影した天体画像を紹介してきました。今回紹介した画像は、2025年3月20日に、すばる望遠鏡のウェブページで紹介されたものです。
(参考)
すばる望遠鏡25周年記念画像
Image Credit: 国立天文台; 画像提供: 田中賢幸
(参照)すばる望遠鏡