すばる望遠鏡がとらえた棒渦巻銀河NGC 521

この画像に映っているのは、「NGC 521」という棒渦巻銀河です。棒渦巻銀河とは、中央部に棒状の構造をもつ渦巻銀河のこと。私たちが住む天の川銀河も棒渦巻銀河です。画像は「すばる望遠鏡」の超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム、HSC)で撮影されました。

NGC 521は、くじら座の方向、約2億2000万光年の距離にあります。銀河円盤が地球に対して正面を向いており、中央部のバルジや棒状構造、そこから外へと広がる渦巻構造がはっきりと映し出されています。渦状腕には濃い塵からなるダストレーン(暗黒帯)も見えています。中央部は赤っぽく、若い星が多い渦状腕は青っぽく見えます。

すばる望遠鏡は、ハワイ島のマウナケア山頂付近に設置されている、口径8.2mの巨大望遠鏡です。すばる望遠鏡は、1999年1月のファーストライト以来、2024年で25周年を迎えました。25周年を記念して、国立天文台は2024年4月から毎月2枚ずつ、すばる望遠鏡が撮影した天体画像を紹介しています。今回紹介した画像は、2024年9月18日に、すばる望遠鏡のウェブページで紹介されたものです。

Image Credit: 国立天文台

(参考記事)
すばる望遠鏡25周年記念画像

(参照)すばる望遠鏡