すばる望遠鏡がとらえた矮小銀河KKR 25周辺

この画像は、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム、HSC)」で撮影されたもので、矮小銀河KKR 25の周辺が映し出されています。

画像中央付近に、3つの明るい星が斜めに並んでいます。それらはいずれも、天の川銀河内にある星です。その中央の星の左上側に、KKR 25がぼんやりと広がっています。

天の川銀河の伴銀河(衛星銀河)である大・小マゼラン銀河も矮小銀河です。矮小銀河は他の巨大銀河の衛星銀河として存在することが多いのですが、地球から620万光年の距離にあるKKR 25は孤立しており、どの銀河群にも属していないと考えられています。

こちらはKKR 25付近を拡大したものです。明るい星から水平方向に伸びている線は、星の強い光が、ほかのCCD画素にあふれ出したことによって見えているものです。

すばる望遠鏡は、ハワイ島のマウナケア山頂付近に設置されている、口径8.2mの巨大望遠鏡です。すばる望遠鏡は、1999年1月のファーストライト以来、2024年で25周年を迎えました。25周年を記念して、国立天文台は2024年4月から毎月2枚ずつ、すばる望遠鏡が撮影した天体画像を紹介しています。KKR 25をとらえたこの画像は、2024年6月5日に国立天文台のウェブページで紹介されたものです。

Image Credit: 国立天文台

(参考記事)
すばる望遠鏡25周年記念画像

(参照)国立天文台