ハッブルがとらえたケンタウルス座の渦巻銀河NGC 4603 | アストロピクス

ハッブルがとらえたケンタウルス座の渦巻銀河NGC 4603

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した、渦巻銀河NGC 4603のクローズアップ画像です。NGC 4603はケンタウルス座の方向、1億光年以上の距離にあります。

画像下に見える銀河のバルジから、青く輝く若い星からなる渦状腕が伸びています。渦状腕には塵の帯が全体的に見られ、高密度の塵の雲が奥にある星の光を隠しています。

NGC 4603では20世紀の終わりに「セファイド変光星(ケフェウス座δ型変光星)」と呼ばれる種類の変光星が多く発見されました。セファイド変光星は、明るさが周期的に変化する星です。変光の周期が長いほど絶対等級が明るいという「周期-光度関係」があり、見かけの明るさと比較することで銀河までの距離が分かります。

画像は2021年4月19日にリリースされた、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」です。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Maund

(参照)ESA/Hubble