暗く小さな星形成領域付近の淡い輝きをハッブルがとらえた | アストロピクス

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暗く小さな星形成領域付近の淡い輝きをハッブルがとらえた

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡が「frEGGs(Free-floating Evaporating Gaseous Globules)」と呼ばれる星形成領域付近をとらえたものです。frEGGsを日本語に訳すとしたら「浮遊する蒸発しつつあるガス状グロビュール」といったところでしょうか。「J025027.7+600849」として知られるこの天体はカシオペヤ座に位置しています。

自らが生まれ出た低温の分子雲の中で新しく生まれた大質量星が輝き始めると、その大質量星からの放射線が分子雲の水素を電離して巨大で高温の電離ガスの泡を作ります。

大質量星付近の高温ガスの泡の中に、塵とガスからなる暗く小さな塊(グロビュール)であるfrEGGsは位置しています。frEGGsの中には、低質量の星を生み出しているものもあります。この画像では、低温で塵だらけのfrEGGsと高温ガスの泡との境界が、紫や青に輝いて見えています。

画像は2020年7月13日にリリースされた、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」の画像です。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Sahai

https://www.spacetelescope.org/images/potw2028a/