ガスと塵が作り出した「神の手」 | アストロピクス

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ガスと塵が作り出した「神の手」

この画像は、とも座の方向、1300光年の距離にある「CG4」という天体の一部をとらえたものです。CG4は「彗星状グロビュール」と呼ばれる天体の一つです。CG4は「神の手」と呼ばれることもあります。ESO(ヨーロッパ南天天文台)の超大型望遠鏡VLTで撮影されました。

彗星状グロビュールは、ほうき星の彗星とは全く関係ありませんが、1976年に発見されたときに外観からそのように呼ばれるようになりました。

上の画像で見えているのはCG4の頭部で、およそ1.5光年の直径があります。上の画像を見ると、明るい天体のように思われるかもしれませんが、実際には非常に暗い天体です。“尾”に当たる部分が約8光年にわたり、下の方に伸びています(上の画像では見えていません)。

CG4の頭部はガスと塵からなる濃い星雲で、近くの星からの光に照らされてかすかに光っています。星からの放射線がCG4の頭部を徐々に侵食していますが、星を作るのに十分な量のガスがまだ残っており、活発な星形成が進行中です。

Image Credit: ESO

https://www.eso.org/public/images/eso1503a/

この画像の中央付近に、冒頭の画像に映っているCG4の頭部と、そこから下に伸びる尾がうっすらと見えています。

Image Credit: ESO and Digitized Sky Survey 2

https://www.eso.org/public/images/eso1503c/