大西洋上空に見られたサハラ砂漠からの大量の砂塵 | アストロピクス

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大西洋上空に見られたサハラ砂漠からの大量の砂塵

この地球画像の中央は大西洋。そこにアフリカ大陸のサハラ砂漠から舞い上がり西に流れた大量の砂塵が映っています。2020年6月18日、NOAA(アメリカ海洋大気庁)のDSCOVR衛星が撮影した画像です。

日本に大陸からやってくる黄砂は春に多くみられますが、サハラ砂漠から大西洋へ流れ出す大量の砂塵は、春や夏、秋の初めごろにしばしばみられます。北アフリカからは毎年約8億トンの砂塵が舞い上がっており、大気中に浮遊する塵の発生源としては最大のものです。

こちらは冒頭の画像と同じ日にNASA(アメリカ航空宇宙局)、NOAAの地球観測衛星スオミNPPがとらえた画像です。画像右にアフリカ大陸、左下に南アメリカ大陸が映っています。アフリカ大陸西岸の大西洋上にある島々はカーボベルデ共和国です。Credit: NASA Worldview

こちらはNASAの地球観測衛星テラがとらえた画像で、右端にみえるアフリカ大陸から西へ向かう大量の砂塵が映し出されています。画像中央ではカーボベルデの島々の火山によって、空気の流れが変化してV字形になっているのが映っています。

アフリカからの砂塵が、遠く南北アメリカの大気の質に影響する可能性があります。一方、アマゾンの土地を肥沃にしたり、カリブ海のビーチを形成するなど、生態学的に重要な役割も果たしています。

NASA Earth Observatory images by Joshua Stevens, using MODIS data from NASA EOSDIS/LANCE and GIBS/Worldview, imagery from the Deep Space Climate Observatory (DSCOVR), and data from the Global Modeling and Assimilation Office at NASA GSFC. Story by Kathryn Hansen.

https://earthobservatory.nasa.gov/images/146871/dust-traverses-the-atlantic-ocean