小惑星への衝突へ向かうDART、木星とガリレオ衛星を撮影 | アストロピクス

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小惑星への衝突へ向かうDART、木星とガリレオ衛星を撮影

NASA(アメリカ航空宇宙局)のDART(Double Asteroid Redirection Test、二重小惑星方向転換試験機)は現在、2022年9月26日(日本時間27日)の小惑星への衝突に向けて航行中です。上の画像は、そのDARTが、自律誘導システムのテストのために木星と衛星をとらえたものです。

DARTは、小惑星ディディモスの周りを回るディモルフォスに衝突し、小惑星の軌道を変える技術の実証試験を行います。DARTには「DRACO」という高解像度カメラが搭載されています。DRACOは2つの小惑星の撮影に使われるほか、探査機の自律誘導システム(SMART Nav)のためにも使われます。

冒頭の木星画像は、SMART Navのテストのために7月1日と8月2日にDRACOで撮影されたものです。衝突までの数時間でディモルフォスがディディモスから視覚的に分離されるのを模して、今回のテストでは木星の後ろから衛星エウロパが出現するのを検出しました。

画像の撮影時、DARTは地球から約2600万km、木星から7億kmの距離にありました。画像には中心に木星が映り、衛星は左上からガニメデ、エウロパ、イオ、カリストが映っています。

Image Credit: NASA/Johns Hopkins APL

(参照)NASA