木星の衛星エウロパの表面を、NASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機ガリレオがとらえた画像です。エウロパの表面は氷に覆われています。その氷の表面には線状の亀裂が複雑に走っており、幅広い帯状になっているところもあります。「カオス地形」と呼ばれる、破砕されたブロック状の地形も見られます。
赤褐色の物質の組成ははっきりしていませんが、おそらく水の氷に混じった塩類や硫黄化合物が放射線によって変化したものではないかとみられています。
ガリレオ探査機は1995年から2003年にかけて木星を周回しながら、木星とその衛星の観測を行いました。この画像は、1998年9月25日に撮影された高解像度画像に、1998年3月29日に撮影された低解像度カラー画像を組み合わせたものです。
なお2022年9月29日には、NASAの木星探査機ジュノーがエウロパ表面から358km以内の距離まで最接近します。これは2000年1月にガリレオ探査機が351km以内まで接近して以来のことです。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/SETI Institute