火星探査車キュリオシティがとらえた硫酸塩分布地域とかつての川床の岩 | アストロピクス

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火星探査車キュリオシティがとらえた硫酸塩分布地域とかつての川床の岩

NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車キュリオシティはここ1年ほど、粘土の多い地域から硫酸塩鉱物の多い地域へと移動しつつ探査を行ってきました。キュリオシティが2022年5月2日(3462火星日)に撮影したこの画像には硫酸塩鉱物を含む地域が映っています。石膏や硫酸マグネシウムなどの硫酸塩は通常、水に関連して作られます。

画像の中央付近にある暗い色のボルダー(岩塊)は、かつて存在した小川や池の底で堆積した砂から形成されたと考えられています。画像右側の丘に散らばる灰色の岩は、かつてこの地域を覆っていた砂岩の残骸です。

画像中央の暗いボルダーの奥にある小山は硫酸塩を含む地域の一部で、山肌には地層を示す横方向の縞模様が見えています。このような地層には、過去の火星の気候や水についての記録が残されています。

画像はキュリオシティのマストカメラ(Mastcam)で撮影された10枚の画像をパノラマ合成したものです。

(参照)Mars Exploration Program(1)(2)