NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車キュリオシティが撮影した自撮り画像です。画像中央奥に、高さ6mの巨大な岩が映っています。その岩にはミッションチームによって「Mont Mercou」という愛称が付けられています。
画像は、キュリオシティのロボットアームに取り付けられたカメラ「MAHLI」で2021年3月26日に撮影された60枚の画像を合成して作られました。またそれらの画像に、3月16日に、キュリオシティのマスト(頭部)に取り付けられたカメラ「マストカム」で撮影された11枚の画像も合成されています。
ローバーの左にはドリルであけられた穴が映っています。キュリオシティはここで、「ノントロン」と愛称が付けられた岩石サンプルを採取しました。キュリオシティのチームは、フランス南西部のノントロンという村周辺にちなんで、火星のこの地域の地形などに愛称を付けています。それはかつて火星周回機が、フランスのノントロン村付近で発見された粘土鉱物であるノントロナイトをこの地域で検出したからです。「Mont Mercou」もノントロン村の近くにあります。
なお冒頭の画像は解像度を落としてありますが、オリジナル画像は21,969×14,501ピクセルもある巨大な画像です。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS