この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車キュリオシティがゲディズ峡谷(Gediz Vallis)と名付けられた谷をとらえたものです。遠い昔に水の流れによって押し流された可能性のある岩や岩屑が積み重なっているのが映っています。画像は2022年11月7日(3646火星日)に、キュリオシティのマストカメラ(マストカム)で撮影した18枚の画像を合成して作成されました。
こちらは積み重なった岩屑の部分を拡大表示したものです。
キュリオシティは2014年に火星のゲール・クレーターに着陸して以来、クレーター中央にある高さ5kmのアイオリス山(シャープ山)を登っています。アイオリス山はいくつもの層からなり、下の方ほど古く、頂上に近づくほど新しい地層になります。
画像に映る谷は、キュリオシティの現在位置よりも山のはるか上から始まっています。上の方から押し流されてきた岩や岩屑を調べることで、より高い場所、つまりより若い地層の物質を研究することができます。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS