天の川銀河の33億の天体をとらえた10テラバイトの画像が公開された

この画像は、天の川のごく一部の領域を撮影したものです。南米チリ北部のセロ・トロロ汎米天文台(CTIO)にあるビクター・M・ブランコ4m望遠鏡に搭載された「ダークエネルギーカメラ(DECam)」で撮影されました。

2023年1月18日、DECamを用いて行われた天の川銀河のサーベイ「DECaPS2(Dark Energy Camera Plane Surveyの2度目のデータリリース)」の結果が発表されました。新たに公表されたデータセットには、33億2000万もの天体が含まれているとのことです。

こちらはDECaPSで得られた全体の画像です。なお冒頭の画像もこの画像も解像度は落としてあります。

Image Credit:DECaPS2/DOE/FNAL/DECam/CTIO/NOIRLab/NSF/AURA/E. Slawik、Image processing: M. Zamani & D. de Martin (NSF’s NOIRLab)
Image Credit:DECaPS2/DOE/FNAL/DECam/CTIO/NOIRLab/NSF/AURA/E. Slawik、Image processing: M. Zamani & D. de Martin (NSF’s NOIRLab)

こちらの画像は、天の川全体の画像にDECaPSの低解像度画像を重ね、そこから冒頭の画像の範囲を示したものです。

こちらはオリジナルの解像度で、冒頭の画像の中央付近を切り抜いたもの。

DECaPS2では天の川を可視光と近赤外線で撮影、2万1400の画像から10テラバイト以上のデータを作成し、完成まで2年を要したとのことです。DECaPSの最初のリリースは2017年に行われました。今回、新たなデータの追加により、夜空の6.5%がカバーされ、その広がりは130度に及びます。これは満月の面積の1万3000倍に相当するとのことです。

Image Credit: DECaPS2/DOE/FNAL/DECam/CTIO/NOIRLab/NSF/AURA、Image processing: M. Zamani & D. de Martin (NSF’s NOIRLab)

(参照)NOIRLab