凹凸が反転した火星のクレーター | アストロピクス

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凹凸が反転した火星のクレーター

この画像は、火星の地形をNASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターがとらえたものです。画像の中央に、周囲よりも高くなった円形の台地が映っています。

これはおそらく凹凸が反転してしまったクレーターではないかと見られています。隕石の衝突によってできるクレーターは通常、お椀のような凹んだ形状をしています。凹んだ部分が堆積物で埋まり、その堆積物が硬くなって周囲よりも侵食されにくくなったために、円形の台地が残されたというわけです。

マーズ・リコネッサンス・オービターに搭載された高解像度カメラHiRISEのウェブページ(アリゾナ大学)では、HiRISEで撮影した画像を毎日1枚ずつ、HiPOD(HiRISE Picture of the Day、HiRISEの今日の1枚)として紹介しています。この画像は2015年11月18日に撮影されたもので、2021年6月5日のHiPODとして紹介されたものです。

Image Credit: NASA/JPL/UArizona

(参照)HiRISE