ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた謎の星雲IRAS 05437+2502

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた星雲IRAS 05437+2502。おうし座の方向にある星雲で、1983年に赤外線天文衛星IRASによって発見されました。IRASは、赤外線で全天をサーベイすることを主な目的とした衛星でした。

IRAS 05437+2502は、一見すると小さな孤立した星形成領域のように見えますが、詳細に研究されていないこともあり、その本性の正確なところは分かっていません。

画像中央付近にある、ひときわ明るいブーメラン状の形をした部分は、高速移動する若い星と、ガスと塵からなる星雲の相互作用によって生成されたのかもしれません。そのような星は、生まれ故郷である遠方の若い星団から飛び出し、星雲内を時速20万km以上で移動しているだろうとみられています。

2010年6月14日にリリースされたハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」の画像です。

Image Credit: ESA/Hubble, R. Sahai and NASA

https://www.spacetelescope.org/images/potw1008a/